フルモデル・チェンジのありかた
一般的には、フルモデル・チェンジというとボディのスタイリングはもちろん、エンジンからパワー、トレーンまですべてが一新されるように見られています。
しかしが、実態を詳しく調べると、そのような例は比較的に少ないのです。
つまり、ボディ・スタイルのように、変えたことが一見してわかり素人目にも目立つモデル・チェンジは販売上の効果が大きいです。
これに対しエンジンやトランスミッションなど、メカニズムの全面的変更は、単に性能や品質の向上だけではなく、耐久性や信頼性に一抹の不安があります。
そして、外からは見えませんし、メカニズムのマニア以外は分かりにくいうえ、一般にはこの際には無関心であり、モデル・チェンジの効果が低いといえます。
したがって、大部分のフルモデル・チェンジは、ボディの鋼板や内外装などの装飾的部分やシートからメーター・パネルなど眼にふれる分かりやすい部分に限られる場合が多く、この際にはエンジンや足まわりは小変更に停まっています。
そしてフルモデル・チェンジ期間の中間あたりにこれらのメカニズム部分はマイナー・チェンジとして実施されている例が多いのです。
例えば全面的なフルモデル・チェンジとしては、わずかに日本では1981年の日産のサニーやバイオレット・シリーズ、あるいはトヨタのカムリやカローラに見られるFRからFF化の例があり、GMのK、X、J、Tの各シリーズがやはりFRからFFに変わったことに似ています。
フォードのエスコートやクライスラーのKシリーズもこれと同様な全面的変更の例でしょう。
いずれも、省資源と省エネルギーの1980年代に限られています。