フルモデル・チェンジのありかた 7
ホンダのシビックとクイントやバラードの例は、VWのゴルフとジェッタなどと同様に他車では同一シリーズとされるボディ・スタイル上のバリエーションです。
それにもかかわらず、別シリーズとしているのにすぎないのです。
パプリカをスターレットと呼びかえ、チェリーをパルサーと呼びかえるように、モデル・チェンジに際して、旧モデルの好ましくないイメージを一新するためにニューシリーズとする例もることは、すでに述べたとおりです。
このように、さまざまな手段で作られても、まだ改良の余地があるとばかりに、既存の量産モデルのエンジンやトランスミッションからサスペンションなどのコンポーネントを利用して、ニューシリーズを作る作業が進められているのです。
古い例では、ブルーバードとサニーの中間車種のバイオレット、コロナとカローラの間のカリーナなどがこの例です。
バイオレットのコンポーネントでスペシャリティー・カーのシルビアが生まれ、カリーナからセリカが生まれているのも同様です。
この場合はスペシャリティー・カーとしてボディ・スタイルを目立たせているので、ますます別シリーズの扱いとなっています。
モデル・チェンジのねらいにはいろいろありますが、なんといってもこれによってユーザーの買い替え意欲を刺激し、売り上げを伸ぽそうとするのが第一の目的でしょう。
そして多くの場合、モデル・チェンジの年かその翌年あたりが販売実績のピークとなり、逆に前年は谷間となっていることが多いです。
なかでも4年目ごとにフルモデル・チェンジを着実に繰り返してきた歴史のある量販車は、誰でもモデル・チェンジの予測がつくので、ニューモデルの発表が近づけば、ユーザーはそれを待って買いひかえるのも当然でしょう。