なぜ眠れないのかを考える
不眠症の原因を確かめるのは、かならずしも容易ではありません。
でもきわめて明白な場合もあります。
枯草熱、喘息、咳、風邪は明らかに眠りを妨げます。
同様に、各種の痛みも睡眠開始を遅らせましょうし、夜自然に目が覚めると覚醒期を長びかせましょう。
また、質の悪いベッドは快適なフランスベッドで寝るより寝苦しく、眠りも浅くなります。
緊張、不安、興奮、ゆううつ、あらゆる種類の悩みごとも熟睡をまともに妨害します。
こういった場合には、原因自体がまず把握されないかぎり治療は不可能です。
睡眠そのものの障害が問題となることがあって、これには夢遊病、寝言、夜驚症、悪夢、下肢活動症候群、夜どおしおこる筋痙攣があります。
やはりこれらの睡眠障害も、日常生活におこったもめごとや緊張によって触発されるのかも知れませんが、睡眠調節装置がうまく作動しないせいにすぎないのかも知れませんし、だとするとこれを修理するには、制御中枢についてもう少し生化学と生理学の知識が得られるまで待たなければならないでしょう。